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2024/04/15

林床のヘビに対してモビングするシジュウカラなど小鳥の群れ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年7月下旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っていると、ある日に大事件が勃発しました。 

シーン0:7/22・午後14:10頃・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
古いトレイルカメラの変な癖で、これ以降はなぜかフルカラーで録画してくれなくなります。


シーン1:7/25・午前9:40頃・晴れ(@0:03〜) 
二次林に多くの小鳥が集まり、耳障りな警戒声を発しながら忙しなく飛び回っています。 
何事かと思って動画をよく見直すと、アナグマの巣穴Rから2匹のヘビ(種名不詳)がニョロニョロと外に這い出て来ました! 
林床の地面を手前に向かってゆっくり蛇行します。 
ヘビの動きが緩慢で分かりにくいので、5倍速の早回し映像でリプレイします。(@1:03〜1:15) 

そもそも林内で2匹のヘビが一緒にいること自体が珍しいです。
(私はこれまで単独行動のヘビしか見たことがありません。) 
アナグマ家族が転出した後の空き巣にヘビの群れが住みついたというよりも、よく出入りしている野ネズミ(ノネズミ)の匂いを嗅ぎ取って巣穴に潜り込んでいたのでしょう(探餌行動)。 

アオダイショウElaphe climacophora)など木登りが得意なヘビは鳥の巣を襲い、卵や雛鳥を捕食しますから、野鳥の天敵です。 
したがって、天敵のヘビを見つけると野鳥は特有の警戒声を発して仲間を呼び寄せ、騒ぎ立てます。 
これはモビング(擬攻撃)と呼ばれる行動です。 
鳥たちは警戒して集まるだけで、ヘビを嘴でつつくなど直接的な攻撃をすることは一度もありませんでした。 
安全な樹上から地面のヘビを見下ろして鳴き騒ぎ、止まり木から止まり木へ忙しなく飛び移っています。 
縄張りからヘビが居なくなるまで、森に住む鳥たちは協力して、その動向を見張るのです。 
野鳥にしてみれば、自分たちの巣やねぐらをヘビにこっそり奇襲されるのが一番困ります。
ヘビに対して直接攻撃しなくても、「そこに居るのは知ってるぞ!」としつこくアピールするだけで抑止効果があります。 

動画内でジャージャー♪と耳障りな声で何度も鳴いているのは、シジュウカラがヘビに対して発する典型的な警戒声です。 (※ おまけの動画を参照) 
ヘビに対するモビングに参加する鳥の群れは同種だけとは限らず、異種の鳥も集まってくるのが特徴です。 
つまり、各種の鳥が発する「ヘビがいるぞ! 集まれ! 気をつけろ!」という種固有の警戒声を他種の鳥も理解した上で適切に振る舞っていることになります。
今回集まってきた小鳥はシジュウカラParus minor minor)がメインのようですが、白黒映像では種類をしっかり見分けられません。 

関連記事(同所でほぼ同時期の撮影)▶ 


他にはヒヨドリHypsipetes amaurotis)やカラス類が鳴き騒ぐ声が聞こえるものの、姿は写っていません。 
ヘビに対する鳥の集団モビング行動を実際に観察したのはこれが初めてで、とても感動しました。
フルカラーで録画できなかったのが、つくづく残念です…。 


シーン2:7/25・午後12:40頃・晴れ・気温32℃(@1:17〜) 
約3時間後の暑い昼下がりにトレイルカメラが再び起動すると、森はすっかり静まり返っていました。 
ヘビに集団モビングしていた鳥たちは既に解散したようです。

1羽の猛禽(種名不詳)が飛来したようで、林縁の低い灌木に止まってキョロキョロと辺りを見回しています。(画面の赤丸) 
私にはモノクロ映像から猛禽の種類を見分けられなくて残念ですが、後日にもまた登場します。(映像公開予定) 

やがて、ヘビ(種名不詳)が1匹アナグマが掘った古い巣穴Rlから外に這い出てきたのでびっくりました。 
どうやら、さっき鳥たちに集団モビングされて逃げ出した蛇のうち1匹がいつの間にか戻ってきたようです。 
ヘビは変温動物の爬虫類ですから、ヘビが単独でいくら活発に動き回ってもトレイルカメラのセンサーは反応しません。
温血動物(恒温動物)の鳥や哺乳類と同時に現れたときにしかヘビの行動は記録されないことになります。 
(実際、このヘビが木から降りるシーンは撮れていませんでした。)

等倍速ではヘビの動きが緩慢で分かりにくいので、まずは5倍速の早回し映像でご覧ください。(@1:17〜1:30) 
セットの広場を蛇行して横切ると、林縁に生えた細い灌木(樹種不明)をスルスルとよじ登り始めました。 
樹上に鳥の巣を探して求めているのかな? 
木登りする蛇を見るのは、これが2回目です。 
関連記事(11年前の撮影)▶ アオダイショウの木登り 


こんなに低い止まり木にじっとして居る猛禽を見るのは、珍しい気がします。
この猛禽はおそらく、カラスの大群にモビング(擬攻撃)されて林内に逃げ込み、ほとぼりが冷めるまで身を潜めているのでしょう。 
枝葉が鬱蒼と生い茂った二次林の低層に隠れると、上空を飛ぶカラスの目からは見えなくなるようです。
この猛禽が近くで動き回るヘビに飛びかかって捕食しないのが不思議でした。 
おそらくヘビは猛禽の死角に入り、見えてないようです。
それともカラスに追われる身の猛禽にしてみれば、ヘビを狩るどころではないのかもしれません。 (下手に動くとカラスに居場所がばれてしまう。)
あるいは、ニホンマムシGloydius blomhoffii)など危険な毒蛇を忌避しているのかな? 
もし森の小鳥たちがこの猛禽を見つけたら、ヘビに対するのとは別の鳴き方で警戒声を発して猛禽への激しいモビングを始めるはずですが、まだ誰にも見つかっていません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳥の鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


 

↑【おまけの動画】
『【永久保存版】シジュウカラ語を一撃で理解できる最強の動画』by ゆる言語学ラジオ 

シジュウカラの言語研究で名を挙げた鈴木俊貴先生が一般人にも分かりやすく直々に解説してくれています。 
シジュウカラがジャージャー♪と鳴くのは、「天敵の蛇だ!」という意味です。 
これを聞くと仲間の鳥は(シジュウカラに限らず)一斉に集まって地上のヘビを探します。 
ちなみに、シジュウカラの雛は親鳥の警戒声「蛇だ!(ジャージャー♪)」を聞くと巣内から慌てて飛び出すらしい。 
これは学習によらない本能行動なのだそうです。 


【アフィリエイト】 


2024/04/13

蛇行して車道を渡り側溝に逃げ込むアオダイショウ

 

2023年7月中旬・午前10:40頃・晴れ 

山麓の果樹園の農道でアオダイショウElaphe climacophora)が体を伸ばして日光浴していました。 
私が歩いて近づくと、蛇が慌てて逃げ出しました。 
動画を撮りながら追いかけると、道端の浅い側溝に落ちました。 
側溝に水は流れておらず、枯れた落ち葉が溜まっているだけです。 
余裕があれば、ヘビはよじ登って乗り越えることもできたはずです。 
アオダイショウはそのまま側溝内をどんどん逃げて行き、暗渠に潜り込んで姿を消しました。 

蛇行して逃げるアオダイショウを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:17〜) 
側溝内ではコンクリートの側壁に触れながら移動していました。 


【アフィリエイト】 

2024/03/07

日光浴中のアオダイショウに集るムネアカオオアリ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年6月下旬・午前11:50頃・晴れ 

砂利が敷かれた山道にアオダイショウElaphe climacophora)が長々と横たわっていました。 
私が近寄っても逃げないので、車に轢かれた死骸(ロードキル)なのか?と初めは思いました。 
ムネアカオオアリCamponotus obscuripes)のワーカー♀が群がって体中を這い回っても、蛇は全く無反応です。 
アリが眼球に触れても瞬きしませんでしたが、そもそも蛇にはまぶたが無いので、生きた蛇も瞬きすることはありません。 

周囲の森から聞こえる澄んだ美声は、オオルリ♂(Cyanoptila cyanomelana)の囀りさえずり♪ですかね? 

私が広角で動画を撮りながら蛇にゆっくり近づき、背後から回り込んでも、逃げようとしません。 
アオダイショウは頭部だけ日向に居て、残りの体は日陰に居ることが分かりました。 
ヘビの生死を確かめるために動画を撮りながら足で軽く小突いてみようとしたら、遂にアオダイショウが舌を出し入れし始めました。 
風の匂いを舌で鋤鼻器じょびきに送り込んで嗅ぎ取る行動です。 
アオダイショウが先の割れた舌を高速で出し入れする様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:46〜2:34) 
頭部を左右に揺らしながら、かすかに前進していることが分かります。 

ピンクの舌を素早く出し入れしながら砂利道をスルスルと蛇行して横切り、道端の草むらに潜り込みました。 
林道の左右はスギ植林地でした。 


関連記事(2ヶ月前、1年前の撮影)▶  

2024/01/10

舗装路で日光浴していたアオダイショウの幼蛇が蛇行して逃げるまで

 

2023年5月下旬・午前11:45頃・晴れ 

郊外の住宅地で蛇が舗装路の日陰から日向に進出しようとしていました。 
日光浴していたようです。 
見慣れない横縞模様があり、調べてみるとアオダイショウElaphe climacophora)の幼蛇でした。 
(体長がそんなに小さい印象はなかったけどな〜。)

私が動画を撮りながら右足を1歩踏み出したら、蛇は慌てて身を翻し、側溝沿いの木の下に逃げ込みました。 
蛇行して素早く逃げる様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
舌をチロチロと出し入れしていますね。
このとき1.5倍に拡大しています。(デジタルズーム)

2023/11/11

河川敷を蛇行横断するアオダイショウが公衆トイレに侵入未遂するまで

 

2023年4月中旬・午後12:00頃・晴れ 

河川敷を横切る用水路のコンクリート護岸にてアオダイショウElaphe climacophora)が春の日差しを浴びていました。 
私が近づくと警戒し、ゆっくり蛇行して逃げ始めました。 

舌を素早く出し入れしながら蛇行で前進します。 
コンクリートの地面を離れ、隣の枯れた芝生エリアに移動しました。 
さらにシロツメクサで覆われた草地をひたすら進んで行きます。 
一体どこに行くのでしょうか? 
野ネズミやモグラの巣穴に侵入して獲物を狩るのではないかと期待して、アオダイショウを追跡することにしました。 
しかし、それらしき巣穴があってもヘビは素通りしました。 
しつこく付いて歩く私から逃げていただけかもしれません。
緑の草地に点在する白いものは、堤防路のサクラ並木から散ったソメイヨシノの花弁です。 

やがてアオダイショウは河川敷の公衆トイレに近づき、日陰に入りました。 
変温動物のアオダイショウにとって、どうやら日向は暑かったようで、体温調節のため日陰に避難したのでしょう。 
しばらくすると公衆便所のコンクリート土台に近づきました。 
幸いトイレを使っているヒトは誰もおらず、騒ぎにならずに済みました。
小便器のある男性トイレは扉が無い開放型ですから、ノックは不要です。 
その入口でアオダイショウは鎌首をもたげて、中の様子をうかがっています。 
舌を出し入れして、ヒト♂の小便臭を鋤鼻器で嗅ぎ取っています。 
男性トイレの中に蛇が侵入したら面白いスクープ映像になりそうです。
ところが、アオダイショウは入口から自発的に後退して、日陰の草むらに隠れました。 
トイレの床が熱伝導の良いアルミ製になっていて触れるとひんやりしますから、せっかく日光浴で暖まった体温が下がり過ぎるのを嫌ったのかもしれません。 

ヘビを捕獲したことが一度もない私は、絶好の機会に悩みました。 
しかし今回も怖気づいて生け捕りに挑戦できませんでした…。 
帰路に同じ公衆トイレを再訪したときには、アオダイショウは居なくなっていました。






2023/04/07

ヘビの死骸に群がるヨツボシモンシデムシとヤマトマルクビハネカクシ

 

2022年10月上旬・午後14:15頃・くもり 

蛇行しながら山を登る舗装路にヘビの死骸が転がっていました。 
横断中に走ってきた車に轢かれたようで、ペシャンコに潰されて干物のように乾いていました。 
周囲はスギの植林地です。 
頭部が食い千切られているのは猛禽の仕業でしょうか? 

1匹のヨツボシモンシデムシNicrophorus quadripunctatus)がヘビの死骸の傷口に頭を突っ込んで死肉を貪っていました。 
その体表を薄ピンク色の微小なダニが徘徊しています。 
他には微小なアカアリ(種名不詳)もヘビの死骸に来ています。 
私が死骸に近づいたら、集まっていたハエ類はほとんど飛んで逃げてしまったのですが、ニクバエとキンバエの仲間が1匹ずつ戻って来ました。 

死んだヘビの背面を見たかったので死骸を裏返してみると、ゴキブリのような艶のある茶色をした謎の虫が死骸の下から慌てて逃げ出しました。 
よく見るとゴキブリではなく甲虫で、翅の短いハネカクシの仲間でした。 
後で調べてみると、どうやらヤマトマルクビハネカクシTachinus japonicus)という種類のようです。 
飛んで逃げることはなく、路上をしばらく走り回ると、死臭を頼りにロードキルに再び戻って来ました。 
干物のように乾いたヘビの死骸を早速齧り始めました。 

白い腹面を向けて(仰向け)いた死骸を裏返して背面を見ても特徴に乏しく、何という種類のヘビか私には見分けられませんでした。 (どなたか教えてください。) 
鱗が白っぽい薄皮に覆われているのは、死後に路上で急速に乾燥したせいなのか、あるいは脱皮の直前に死んだのかな? 
そのため生前の模様が分かりません。 
薄っすらと縦縞が見えるので、シマヘビですかね?(自信なし) 
全体的に干からびていて、「鮭とば」を連想しました。 

撮影後にヨツボシモンシデムシとヤマトマルクビハネカクシを採集しました。 
以下に標本の写真を掲載する予定です。 
ヨツボシモンシデムシは普通種ですけど、鞘翅の裏面が何色なのかずっと気になっていたので調べてみるつもりです。
▼関連記事(4年前の撮影)  
ヒミズの腐乱死体に飛んで集まるヨツボシモンシデムシ
ヨツボシモンシデムシをヘビの死骸と一緒にお持ち帰りして飼育してみたいところですが、この日はタッパーウェアなどの密閉容器を持ってきてませんでした。

2023/02/11

ちろちろと舌を出し入れしながら蛇行するアオダイショウ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2022年9月上旬・午後16:30頃・くもり 

郊外の舗装路でアオダイショウElaphe climacophora)が横たわっていました。 
ひび割れたアスファルトに対して、アオダイショウの体色は保護色にはなっていません。 
動画を撮りながら私がゆっくり近づいても、蛇はすぐには逃げませんでした。 
車に轢かれた死骸(ロードキル)なのかと思いきや、口から赤い舌をチロチロと出し入れし始めました。 
この日は曇り空で、路面に触っても熱くなかったので、日光浴していた訳でもなさそうです。 
カメラをパンして全身像を写すと、なぜか滑らかな曲線を描いておらず、カクカクとした折れ線状になっていました。 
尾端に付着しているのは、脱皮殻(抜け殻)の欠片なのかな? 

しばらくすると警戒を解いたアオダイショウが、ようやく蛇行で逃げ始めました。 
赤い舌をちろちろと素早く出し入れして周囲の匂いを嗅ぎ取りながら進みます。 
車道を横断すると、路肩の草むらへするすると逃げ込んで隠れました。 
コオロギ♂やハヤシノウマオイ♂など秋の虫がかすかに鳴く声が聞こえます。 

アオダイショウの素早い舌の動きを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:40〜)
二股に別れた舌の先端部は、赤黒くなっています。 
ちろちろと舌を出し入れすると、柔らかい先端部は上下にもしなやかに動きます。 


道を横断しているアオダイショウにちょっとした事件が起こりました。
路面スレスレに低空で飛来した黒く小さな蜂?が、アオダイショウの横顔に激突したのです。(@3:19〜) 
蜂に特攻されてもアオダイショウは瞬きひとつせず、全く動じませんでした。 
(蛇には解剖学的にまぶたが無いので、瞬きすることができません。) 
虫が蛇に狙いを定めて攻撃したというよりも、ただのうっかり衝突事故のようです。 
寄生蜂♀や寄生バエ♀が出会い頭に蛇の体内に素早く皮下注射のように産卵したのだとしたら非常に面白いのですが、そのような事例は聞いたことがありません。 
その後、進行方向の目の前を小さな虫(黒い蜂?)が歩いても、アオダイショウは舌を使って捕食することはありませんでした。 (@4:00〜) 
捕食よりも逃避行動を優先していたのでしょう。

ヘビを手で捕獲できるようになりたいと私は常々思っているのですが、この日は疲労困憊していたので自重しました。 
アオダイショウは毒蛇ではありませんが、下手に手を出して万一噛まれ傷が腫れたりしても、コロナ禍が続く状況では気軽に病院にも行けませんから。
 

 ↑【おまけの映像】 
"Slow motion tongues offer a snapshot of evolution" by Science Magazine 


2023/01/26

深夜の池を泳いで渡るヘビ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年9月上旬・午後23:45頃 

山中の泉をトレイルで監視していると、真夜中に蛇が現れました。 
対岸の草むらで白く光る目が動いています。 
水際でしばらく躊躇してから、鎌首をもたげました。 
水面を素早く泳いで右岸へ渡りました。 
蛇行による泳ぎはビックリするほど速いですね。 
草が生い茂る右岸の崖を蛇行して登って行きます。 

モノクロの暗視映像ではヘビの種類を見分けられません。 
しかし候補として、ヤマカガシが挙げられます。 
実は約3週間前の8月中旬の昼間に、この池の左岸でヤマカガシRhabdophis tigrinus)を目撃しているからです。 
池畔に育ったミズナラの根本を私が何気なく覗き込んだら、ヤマカガシが崖をスルスル登って逃げて行きました。 
証拠映像を撮り損ねた悔しさを鮮明に覚えています。 
この池にはオタマジャクシやカエル、野ネズミなどが豊富ですから、お気に入りの狩場なのでしょう。 
泳ぐヤマカガシも昔に見たことがあります。 
関連記事(6年前の撮影)▶ 水路を泳いで渡るヤマカガシ 


トレイルカメラの電池が消耗していて、設定した録画時間(1分間)よりも早く切れてしまいました。
池を渡り切ったところまで尺に収まってくれたのは奇跡です。
何よりも不思議なのは、なぜ自動撮影カメラでこの映像が撮れたか?ということです。 
爬虫類のヘビは変温動物ですから、いくら動き回ってもセンサーが反応して起動するはずはありません。 
動画には写っていませんが、対岸の草むらで夜行性の野ネズミを追跡中だったのかな?
あるいは、直前に飛来したコウモリが一瞬だけ横切ったのかもしれません。 

2023/01/23

羊歯の葉を伝って逃げるニホンカナヘビ

 

2022年8月下旬・午前10:25頃・晴れ 

前回の記事(11日前の撮影)▶ 羊歯の葉の上で日光浴するニホンカナヘビ幼体 

里山の林道沿いに生い茂るシダ(種名不詳)の葉にニホンカナヘビTakydromus tachydromoides)の成体が乗っていました。
私がマクロモードで接写しながらレンズをそっと近づけると、シダの葉を渡り歩いて素早く逃走しました。

苦手なシダの種類を見分けられるように、これから少しずつ勉強していきます。

2022/12/19

羊歯の葉の上で日光浴するニホンカナヘビ幼体

 

2022年8月中旬・午前10:10頃・晴れ 

里山の山腹を流れる沢に近い山道を歩いていると、日向に生い茂る羊歯(種名不詳)の葉の上にニホンカナヘビTakydromus tachydromoides)の幼体が乗って日光浴していました。 
長い尻尾は無傷で、自切痕がありません。 
じっとしていても、胸が早く拍動しています。 
(背側から見ると胸が左右対称に伸縮しているので、心臓の拍動ではなく呼吸の動きなのでしょう。) 
急に右に向きを変え、移動を始めました。 
動き出しの際にペロッと舌を素早く出して葉を舐めました。 
隣接するシダの葉から葉へチョロチョロと渡り歩きます。


関連記事(11日後の撮影)▶ 羊歯の葉を伝って逃げるニホンカナヘビ成体

2022/10/02

舌を出し入れしながら蛇行して逃げるニホンマムシの幼蛇

 

2022年7月中旬・午後12:40頃・くもり 

里山の急斜面をつづら折れの細い山道で登っていると、ニホンマムシGloydius blomhoffii)の幼蛇を見つけました。 
久しぶりに出会ったので、「シマヘビの幼蛇だっけ?」と迷いましたが、銭形模様の中心に濃い斑点があるので、マムシと判明。 
暑さと急登でへばっていた私はカメラの操作を焦ってしまい、動画の冒頭は細切れの映像になってしまいました。 
タイムロスの間にも蛇行してどんどん逃げて行くので、ますます焦ります。 
下草に隠れていた幼蛇がニョロニョロと這い出して来ました。 
やがて山道から外れて、ユキツバキなどの低木が生い茂る斜面を登って行きます。 
最後は落葉の下(斜面にオーバーハングした隙間)に潜り込みました。 

手持ちカメラで接写する際は、マムシの毒牙に噛まれないように、くれぐれも注意しましょう。 

1/5倍速のスローモーションでリプレイ(@1:01〜)すると、マムシ幼蛇は蛇行中にときどき細い舌を高速で直線状に出し入れしていました。 
周囲の空気を鋤鼻器に送り込んで嗅ぎ取っているのです。
出産直後の幼蛇は全長20センチメートル、体重5グラム[2]。幼蛇は尾の先端が橙色[3]。 (wikipedia:ニホンマムシより引用)
今回は体長を採寸する余裕がありませんでした。

2021/12/29

シマヘビ幼蛇の死骸(ロードキル)

2021年10月上旬 

山麓の田園地帯で舗装された農道に蛇の轢死体(ロードキル)が腹を向けて転がっていました。 
アスファルトの上で日光浴していたところを車に轢かれたのでしょう。 
ひっくり返して見ると、シマヘビElaphe quadrivirgata)の幼蛇でした。 
幼蛇の時期は縦縞模様ではなく横縞で、毒蛇のニホンマムシと似ています。 
これはベーツ型擬態なのでしょうか。 
車の運転者がマムシと見間違えて、(危険な毒蛇を駆除するつもりで)故意に車に轢き殺されてしまったのだとしたら、逆効果ですね。
夕方だったせいか、屍肉食性の昆虫や分解者は何も来ていませんでした。
 
関連記事(2年前の撮影)▶ シマヘビ幼蛇の威嚇

2021/07/26

ミシシッピアカミミガメの甲羅干し:謎のバタ足と欠伸

 

2021年5月中旬・午後15:50頃・晴れ 

池の岩場でミシシッピアカミミガメTrachemys scripta elegans)が1匹だけ日光浴していました。 
平べったい石の上に乗った亀がなぜか後脚をばたつかせて宙を掻く動きを繰り返しています。 
池から岩場に自分で上陸したはずなので、座礁して石から降りれないのではなく、ただご機嫌に甲羅干ししているのだと思います。 
性別は♀ですかね?(自信なし) 
やがて周囲を見渡しながら欠伸しました。(@1:38) 
本種の欠伸シーンは初見です。

2021/02/28

ミシシッピアカミミガメが池の岩場で甲羅干し

 

2020年7月上旬・午後15:50頃・晴れ 

蓮池でいつもの岩場にミシシッピアカミミガメTrachemys scripta elegans)が1匹だけ登ってのんびり日光浴していました。 
珍しく動きが活発で、平らな岩の上で少しだけ方向転換しました。 
錦鯉や黒い鯉が岩場の周囲を泳ぎ回っています。
 この日もクサガメの姿を見かけませんでした。

 

2021/01/12

シマヘビが舌を出し入れしながら山道を蛇行横断

 

2020年9月下旬・午後13:20頃・くもり 

砂利が敷かれた林道を私が登っていると、前方にシマヘビElaphe quadrivirgata)がまるで通せんぼするように長々と横たわっていました。 
蛇に近づいても無反応なので、死んでいるのか(ロードキル?)と思いました。 
しかし全身をよく見ても、外傷や出血は認められませんでした。
私がシマヘビに近づいて跨ぐと一気に砂利道を蛇行して横断し、道端の草むらに姿を消しました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、蛇行しながら黒い舌を出し入れしていました。

2020/12/31

アオダイショウ:朝の日光浴からの蛇行逃走

 

2020年9月上旬・午前6:40頃・晴れ
▼前回の記事 
アオダイショウの高速ベロ【HD動画&ハイスピード動画】
田園地帯の農道で、朝からアオダイショウElaphe climacophora)が全身を伸ばした状態で横たわっていました。 
横顔にズームインしても、舌を出し入れしていませんでした。 
てっきり車に轢かれたロードキルの死骸かと思いきや、全身をじっくり見ても外傷や出血は認められません。  
私が動画を撮りながら近づき、靴の爪先で蛇にそっと触れた途端に、首だけを曲げてこちらをキッと振り返りました。 
更に私が蛇を跨いでも反応が鈍いです。 
私が歩いて近づく振動を感知したはずなのに、逃げ出す気配がありません。 
しばらくするとようやく舌を出し入れし始めました。 

ヘビは変温動物ですから、体温が未だ低い朝には動きが鈍いのでしょう。 
道端の草むらから舗装路に少し出て来て、朝日が差してくるのを待っていたと思われます。 
農道の中央部まで進めば既に朝日が照り始めていたのですけど、猛禽など捕食者に対して丸見えになってしまうリスクがあります。 
日光浴のために路上に出てきたのだとしたら、路面温度および蛇の体温を測るべきでしたね。 
私が赤外線のデジタル温度計を荷物の中からガサゴソと取り出す間にアオダイショウは逃げてしまいそうな気がして、今回は動画撮影を優先しました。 

目測では結構長い個体でした。 
巻尺で採寸したかったのですが、やはり逃げられそうなので諦めました。 

私がアオダイショウの尾を再びそっと踏むと、素早く蛇行しながら前進して道端の草むらに戻り、姿を消しました。 
踏んだ足を噛まれるかと一瞬焦りましたが、臆病なアオダイショウは慌てて逃げただけでした。 
逃げる瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:19) 
素早く蛇行すると、尻尾が鞭のように左右にしなります。  

アオダイショウをそのまま農道に放置していたら、車に轢かれたり、猛禽類に捕食されたりしそうな状況でした。 
実際、近くの電柱にはトビが止まっていて、周囲の田んぼを虎視眈々と見渡して獲物を探していました。  

毒を持たないアオダイショウぐらいは生け捕りにするスキルを身につけたいものです。 
YouTubeにはハウツー動画も公開されていて参考になります。


2020/12/21

アオダイショウの高速ベロ【HD動画&ハイスピード動画】

 

2020年9月上旬・午前6:40頃・晴れ

朝の農道でアオダイショウElaphe climacophora)が横たわっていました。 
ロードキルの死骸かと思いきや、私が近づくと警戒して赤い舌をチロチロと高速で出し入れするようになりました。 
先割れした舌の先端部は赤黒くなっています。 
アオダイショウの舌の伸縮運動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:49〜) 
細い舌が鞭のようにしなっています。
ヘビや一部のトカゲが二叉に分かれた舌を頻繁に出し入れしているのは、舌に付着させた空中の化学物質をそれぞれ左右の鋤鼻器に運ぶためである。(wikipediaより引用)
蛇には瞼がないので、表情(感情)を読み取れません。 
 
▼関連記事(6年前の撮影) 
シマヘビの高速ベロ【HD動画&ハイスピード動画】





2020/11/20

池で泳ぎ潜水するミシシッピアカミミガメ

 

2020年8月中旬・午後17:25頃・くもり 

蓮池でミシシッピアカミミガメTrachemys scripta elegans)が泳いでいました。 
水面から頭だけ出して遊泳しています。 
水が濁っていて分かりにくいのですが※、横顔に赤い印が見えたのでアカミミガメと判明。 
亀はすぐに水中に潜って見えなくなりました。 
再び浮上したと思いきや、ハスの葉の下に潜り込んで姿を消しました。 
手前の水面にはカルガモが物欲しげに浮いています。 

※ 動画編集時にいつもはコントラストを少し上げるのですが、今回は彩度を少し上げました。 
偏光フィルターをレンズに装着すれば水面の乱反射を抑えて水生動物を綺麗に撮れたのかもしれません。
しかし静物ならともかく、神出鬼没の野生動物には咄嗟に対応できっこありません…。 
偏光フィルターを付けっぱなしにするとテレ端で光学的な副作用が酷いことを身を持って知ったので、普段は外しています。
おそらく達人は水辺に来たときには撮影チャンスを期待して予め偏光フィルターを装着しておくのでしょう。(あるいはカメラ2台持ち?)

2020/10/30

池の鯉とクサガメのパン食い競争

 

2020年7月中旬・午後18:10頃・晴れ 

蓮池の岸に立っている男性がパンを千切って岩場を目掛けて次々に投げていました。 
コイ(鯉;Cyprinus carpio)の群れが殺到し、パンを食べています。 
黒いコイだけでなく、オレンジ色の錦鯉も混じっています。 

いつもは岩場で甲羅干しをしているクサガメMauremys reevesii)も、水面に浮いたパン屑をがっついて食べています。 
2匹ともやや小型の若い個体でした。 
最近なぜか、ミシシッピアカミミガメの姿を見かけません。 
外来種として駆除されたのかな? 

3羽のカルガモAnas zonorhyncha)幼鳥が池の水面を泳ぎ回っています。 
パン食い競争に参戦するかと思いきや、岸壁に近寄ってヒトに給餌をねだってるようです。 

観客へのサービスのつもりなのか、面白がって岩場を目掛けてパンを投げているようですが、必死な魚が岩に座礁して腹ビレや鱗が傷つくのではないかと心配です。(鯉はそんなにヤワじゃない?)  
連日のパン大量給餌は栄養が極端に偏りますし、食べ残しが水質を悪化させます。 
一部の(特定の)野生動物がヒトに依存する状態は生態系のバランスを崩し、好ましくありません。 
動物愛護を履き違えて猫や鳩、鯉などに給餌しに来る常習者に対してどういう言い方をしたら止めてもらえるのか、いつも悩みます…。 
素朴な善意から始まった野生動物への給餌がエスカレートして歯止めが利かなくなり、全国各地で問題になっています。 
そういうヒトは、一種の依存症(手軽な快楽への中毒)なのでしょうね。


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