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2024/04/25

砂利道の水溜まりで水を飲み小石を弄ぶハシボソガラスの親子(野鳥)

 

2023年8月上旬・午後14:25頃・晴れ 

溜池の横を通る砂利道のわだちに出来た小さな水溜まりで2羽のハシボソガラスCorvus corone)が水を飲んでいました。 
とても浅い水溜まりなのに、嘴の先を何度も挿し込んでは少量の水を喉に流し込んでいます。 
 桜並木の木陰なのに、嘴を開いたまま暑さに喘いでいます。 
(私もあまりの暑さで熱射病気味になり、気温を測るのが億劫で忘れてしまいました。) 
口内の色から成鳥と幼鳥の親子であると見分けがつきました。 

 1羽が飛び去った後も、残る1羽が長々と飲水。 口内が赤い幼鳥だった。 現場検証すると、水溜まりの泥にカラスの足跡が残されていた。 横に自生するウワミズザクラの果実がオレンジから赤く熟しつつある。 

遠くから撮影している私に一早く気づいたのは口内が黒い成鳥で、警戒して左に飛び去りました。 
その際、幼鳥に対して逃げろ!と警戒声を発しませんでした。 
(ということは、親子ではないのかもしれません。) 
未だヒトをあまり恐れない幼鳥は水溜まりに独り居残り、チビチビと水を飲んでいます。 
その後は、水溜まりの底の泥をついばんだり、落ち葉をめくったり、小石を嘴で転がしたり拾い上げて落としたりしています。 
餌となる虫でも探しているのでしょうか。 
親鳥が巣外給餌に来るまで待っている間に暇を潰しているだけかもしれません。 
嘴をぽかんと開いたまま、ときどき周囲をキョロキョロ見回しています。 

翼をしっかり畳んでおらず、やや半開きのような気がするのですけど、撮影アングルがいまいちではっきりしません。 
日向に居るのであれば、翼を広げて虫干しの日光浴をしていると解釈できるのですけど、日陰では理由が分かりません。 
幼鳥に特有の姿勢なのかな? 

ようやく歩き出した幼鳥が水溜まりを横断すると、尾羽を少し持ち上げながら白い糞を水溜まりの縁に排泄しました。(@5:34〜) 

どうやら仲間が居なくて急に寂しくなったようです。 
辺りをキョロキョロ探してから、農道をトコトコ歩いて日向に入り、右へ飛び去りました。
それまでも周囲でアブラゼミ♂♪のやかましい合唱に混じってカラスの鳴き声がカーカー♪と散発的に聞こえていたので、樹上の仲間に合流したのでしょう。 

ハシボソガラスが居なくなった直後に、水溜まりを現場検証することにしました。(@6:06〜) 
農道の轍に沿って大小の水溜まりが点在しています。 
ハシボソガラスの親子が来ていたのは、大きな(深い)水溜まりではなくて、小さな浅い水溜まりでした。 
獲物となるアメンボなどの水生昆虫が居る訳でもありませんでした。 
ただし、私が来る前にカラスが水溜まりの虫を捕食し尽くしてしまったのかもしれません。 
カラスが歩き回っていた岸辺の泥に烏の足跡が多数残っていました。 
白い物体が泥濘に溶けつつあるのは、カラスの糞と思われます。 


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2024/04/23

平地の二次林に潜む謎の猛禽【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年8月上旬 

シーン1:8/4・午後14:00頃・晴れ(@0:00〜) 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後も旧営巣地(セット)の監視を続けています。 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
古いトレイルカメラの変な癖で、これ以降はなぜかフルカラーで録画してくれなくなります。 


シーン2:8/10・午後16:00頃・晴れ(@0:03〜) 
平地の二次林でミズキの根元近くの横枝(太い蔓?)に止まった猛禽の後ろ姿が写っていました。(赤丸に注目) 
せっかく貴重な映像が撮れたのに、フルカラーで録画できなかったのが残念です。 
止まり木でキョロキョロと周囲を見渡しています。 

林内で猛禽がこんな低い位置に止まっているということは、カラスの群れにモビング(擬攻撃)されて追われ、逃げてきた猛禽が身を潜めている(隠れている)のではないか?と推測しました。 
枝葉が生い茂るミズキの木の下に隠れれば、上空から姿が見えないはずです。 

実は9日前にも、ほぼ同じ止まり木に謎の猛禽が居ました。 
同一種(同一個体?)の猛禽がお気に入りの止まり木で獲物を待ち伏せしているのですかね? 
まさか旧営巣地にときどき戻ってくるアナグマの幼獣を狙っていたりして…? 
アナグマの巣穴付近の林床で夜な夜な活動していた野ネズミが最近になってトレイルカメラにあまり写らなくなったのは、猛禽(夜行性のフクロウも含む)に狩られて激減したからかもしれない、と私は考えています。 

さて、今回登場した猛禽の正体は何でしょう? 
尾羽に白黒の横縞模様があり、後頭部が白いです。 
残念ながら、カメラに正面を向いてくれませんでした。 
また、止まり木から羽ばたいて飛び去るシーンが撮れてないのも残念です。 
オオタカ? ハイタカ? 
クマタカにしては冠羽がありませんが、冠羽を寝かせているだけかもしれません。 
そもそもクマタカがこんな平地に居るとは思えません。
それとも、台風7号が接近した影響で迷鳥が現れたのでしょうか? 
ちなみに、隣接する農地(田畑)ではノスリButeo japonicus)の姿をよく見かけます。
しかしノスリの後ろ姿とは明らかに違います。  
映像から謎の猛禽の正体を見分けられる達人がいらっしゃいましたら、ぜひ教えて下さい。 


※ 動画の前半部は編集時に自動色調補正を施しています。 
後半のピンクがかったリプレイ映像は(@1:06〜)、自動色調補正を施す前の素材で1.5倍に拡大したものです。 
こっちの方がむしろ猛禽の特徴を掴みやすいかもしれません。 
明るい昼間に動画を撮ると、このようにピンクのフィルターが勝手にかかってしまいます。 
酷いときにはピンク色が点滅して見苦しいので、私はいつも自動色調補正でモノクロに加工しています。

次にトレイルカメラが起動した時には(約6分後)、猛禽の姿はありませんでした。 
飛び去った直後かもしれませんが、止まり木の横枝(太い蔓?)は揺れていませんでした。 


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2024/04/21

二次林内で虫を捕り脱糞するハシブトガラス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年8月上旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地にハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が現れるようになりました。 

シーン0:8/3・午後16:45・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 


シーン1:8/1・午後13:51(@0:03〜) 
昼下がりに飛来したハシブトガラスが、巣穴Rの真上に張り出した灌木(樹種はミズキ?)の細い幹に止まって辺りをキョロキョロと見回しています。 
やがて少し上の枝に飛び移り、尾羽根の先しか見えなくなりました。 


シーン2:8/1・午後14:03(@0:46〜) 
奥の林床から飛び上がり、林縁の細い灌木に止まりました。 
しばらくすると、左へ飛び去りました。 

正直に言うと、やや遠くて動画ではカラスの種類を見分けられないのですが、林内に来るのはjungle crow(ハシブトガラス)だと思われます。 
(一方ハシボソガラスは平地を好む。) 
やがてトレイルカメラの死角から、カーカー♪と澄んだ鳴き声が聞こえてきました。(@1:02〜) 
確かにこれはハシブトガラスの鳴き声です。 


シーン3:8/1・午後14:09(@1:11〜) 
1羽のカラスが林縁で太い木質の蔓に止まっていました。 
止まり木で嘴を開けっ放しにしているのは、暑さに喘いでいるのでしょう。 
(旧機種のトレイルカメラは、なぜか動画モードで気温データが取得できないのが残念です。) 

太い蔓を少し登ると、尾羽をピョコピョコ上下させながらカーカー♪と澄んだ声で鳴きました。 
この鳴き方の特徴はハシブトガラスです。 
嘴が細く見えるのですけど、ハシブトガラスの幼鳥なのかな? 
次は尾羽を持ち上げながら蔓の上から脱糞したようです。(@1:34〜) 

どうやら別種の小鳥がハシブトガラスの左上で飛び回っています。 (カラスへのモビング?)
黒っぽく見えるのでヒヨドリかな? 
樹上にある鳥の巣をカラスが狙っているのかと思いきや、ハシブトガラスは左下の林床に飛び降りてしまいました。
トコトコ歩いて二次林内を左へ。 
ハシボソガラスに比べてハシブトガラスは両足を揃えて跳んで移動するホッピングが得意とされているのですが、両足を交互に前へ出すテクテク歩行(ウォーキング)もやるので、歩き方だけからカラスの種類を見分けることは困難です。 

関連記事(5年前の撮影)▶ ホッピングで道を渡るハシブトガラス(野鳥) 


シーン4:8/4・午前9:45・晴れ・気温32℃(@2:11〜) 
3日後は午前中からハシブトガラスが登場しました。 
なぜか右下の木漏れ日が特に眩しくなっています。 

右から林床をトコトコ歩いて来たカラスが、手前の細い灌木(枯枝)にひょいと飛び乗りました。 
その枯枝に居た何か虫をパクっと捕食しました。(@2:30〜) 
獲物を咥えたまま、地面に飛び降りてカメラの死角に消えました。 
狩りのシーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:44〜) 
スローで見直しても、残念ながら獲物の正体(昆虫?)を見極められませんでした。 


シーン5:8/4・午前9:45・(@3:40〜) 
別アングルに設置した広角の監視カメラで続きが撮れていました。 
奥の林床で、何か餌を足で押さえつけながら啄んでいます。 
さっき狩った虫をここまで運んできて、食べているのかもしれません。 
食後はホッピングで林床を右へ移動し、朽ちた切株の上にヒョイと飛び乗ると、辺りを見回しましています。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。


2024/04/19

アナグマの巣穴付近で餌を探すシジュウカラ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年7月中旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地をトレイルカメラで見張っていると、昼間にシジュウカラParus minor minor)が現れました。 


シーン0:7/13・午前16:33・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
若い二次林の林床にアナグマが掘った巣穴Rが開いています。 


シーン1:7/17・午前9:47(@0:04〜) 
モノクロ映像で被写体のシジュウカラが小さいので、1.5倍に拡大した上でまずはご覧ください。 
後にオリジナルの映像でリプレイします。 (@2:06〜)
アナグマが巣穴を掘った土砂を外に捨てる際にできる特有の斜面や溝をアクセストレンチと呼びます。 
巣口Rから右に伸びたアクセストレンチで、シジュウカラがピョンピョン跳んで移動(ホッピング)しながら地面をしきりに啄んでいます。 
採食しながら巣口Rの縁ギリギリまで行くものの、巣内には決して侵入しませんでした。 


シーン2:7/17・午後12:04(@1:04〜) 
2時間15分後の正午頃に、右手前に生えた灌木の細い枝にシジュウカラが止まっていました。(赤丸に注目) 
周囲の安全を確認すると、少し奥に生えた細い蔓に一旦飛び移ってから、地上に飛び降りました。 

今度は左側の穴Rlに入り、その少し奥でも採食しました。 
巣口Rの周囲に生えたマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)灌木の根本で嘴を拭ったり、羽繕いしたり、落葉を嘴でめくって虫を探したりしています。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
アナグマの巣穴(現在はタヌキもときどき出入りしている)にシジュウカラが繰り返しやって来る理由は何でしょう? 
監視映像を見ると、昼も夜もハエやアブが巣穴の回りを常にブンブン飛び回っています。 
アナグマが掘った巣穴の中には枯れ草などの巣材が大量に溜め込まれていて、その寝床は幼獣の糞尿で汚れて堆肥状になっているはずです。(古巣内に残された巣材を実際に見たことはありませんが。)
私の嗅覚では巣口が特に臭いとは感じないのですが、それに誘引される食糞性昆虫や分解者がいるのでしょう。 
実際に現場検証すると、キイロコウカアブPtecticus aurifer)をよく見かけます。 
アナグマの巣口付近に通うシジュウカラは、キイロコウカアブの老熟幼虫や囲蛹を捕食しているのかもしれません。 


【参考文献】
櫻庭知帆; 小林秀司; 髙﨑浩幸. キイロコウカアブはニホンアナグマを対象とした自動撮影カメラの設置適地を教えてくれる. Naturalistae, 2016, 20: 57-60.


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2024/04/17

キジバトは有毒植物ナニワズの赤い実を食べるか?【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年7月下旬・午後12:50頃・ 

二次林の中にあるニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地をトレイルカメラで監視していると、とある昼下がりにキジバトStreptopelia orientalis)が登場しました。 
林床をトコトコ歩き回り、あちこちで地面を啄んでいます。 
種子食性のキジバトは夏の森で何を食べているのでしょうか? 

後半はミズキの根本に回り込んで採食を続けています。 
その辺りには冬緑性の小低木ナニワズ(別名エゾナニワズ、エゾナツボウズ)が群落を形成していて、この時期には落葉が始まり赤い実がなります。 
有毒植物ナニワズの赤く熟した果実をキジバトが食べたかどうか、気になります。 
毒をものともせずナニワズの熟果を食べたとしても、キジバトは種子捕食者ですから、ナニワズの種子散布には貢献しません。
むしろ、そのような種子捕食者に対抗する防衛戦略としてナニワズは毒を溜め込んでいると考えられます。
追加したトレイルカメラでナニワズの群落を監視して種子散布者を調べるのも面白そうです。 
ナニワズの含む有毒物質daphninは鳥類に対して毒性が無いらしく、果実食性のヒヨドリが赤い実を丸呑みして未消化の種子を含む糞をすることで種子散布を助けていることが予想されます。




※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


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2024/04/15

林床のヘビに対してモビングするシジュウカラなど小鳥の群れ【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年7月下旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っていると、ある日に大事件が勃発しました。 

シーン0:7/22・午後14:10頃・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
古いトレイルカメラの変な癖で、これ以降はなぜかフルカラーで録画してくれなくなります。


シーン1:7/25・午前9:40頃・晴れ(@0:03〜) 
二次林に多くの小鳥が集まり、耳障りな警戒声を発しながら忙しなく飛び回っています。 
何事かと思って動画をよく見直すと、アナグマの巣穴Rから2匹のヘビ(種名不詳)がニョロニョロと外に這い出て来ました! 
林床の地面を手前に向かってゆっくり蛇行します。 
ヘビの動きが緩慢で分かりにくいので、5倍速の早回し映像でリプレイします。(@1:03〜1:15) 

そもそも林内で2匹のヘビが一緒にいること自体が珍しいです。
(私はこれまで単独行動のヘビしか見たことがありません。) 
アナグマ家族が転出した後の空き巣にヘビの群れが住みついたというよりも、よく出入りしている野ネズミ(ノネズミ)の匂いを嗅ぎ取って巣穴に潜り込んでいたのでしょう(探餌行動)。 

アオダイショウElaphe climacophora)など木登りが得意なヘビは鳥の巣を襲い、卵や雛鳥を捕食しますから、野鳥の天敵です。 
したがって、天敵のヘビを見つけると野鳥は特有の警戒声を発して仲間を呼び寄せ、騒ぎ立てます。 
これはモビング(擬攻撃)と呼ばれる行動です。 
鳥たちは警戒して集まるだけで、ヘビを嘴でつつくなど直接的な攻撃をすることは一度もありませんでした。 
安全な樹上から地面のヘビを見下ろして鳴き騒ぎ、止まり木から止まり木へ忙しなく飛び移っています。 
縄張りからヘビが居なくなるまで、森に住む鳥たちは協力して、その動向を見張るのです。 
野鳥にしてみれば、自分たちの巣やねぐらをヘビにこっそり奇襲されるのが一番困ります。
ヘビに対して直接攻撃しなくても、「そこに居るのは知ってるぞ!」としつこくアピールするだけで抑止効果があります。 

動画内でジャージャー♪と耳障りな声で何度も鳴いているのは、シジュウカラがヘビに対して発する典型的な警戒声です。 (※ おまけの動画を参照) 
ヘビに対するモビングに参加する鳥の群れは同種だけとは限らず、異種の鳥も集まってくるのが特徴です。 
つまり、各種の鳥が発する「ヘビがいるぞ! 集まれ! 気をつけろ!」という種固有の警戒声を他種の鳥も理解した上で適切に振る舞っていることになります。
今回集まってきた小鳥はシジュウカラParus minor minor)がメインのようですが、白黒映像では種類をしっかり見分けられません。 

関連記事(同所でほぼ同時期の撮影)▶ 


他にはヒヨドリHypsipetes amaurotis)やカラス類が鳴き騒ぐ声が聞こえるものの、姿は写っていません。 
ヘビに対する鳥の集団モビング行動を実際に観察したのはこれが初めてで、とても感動しました。
フルカラーで録画できなかったのが、つくづく残念です…。 


シーン2:7/25・午後12:40頃・晴れ・気温32℃(@1:17〜) 
約3時間後の暑い昼下がりにトレイルカメラが再び起動すると、森はすっかり静まり返っていました。 
ヘビに集団モビングしていた鳥たちは既に解散したようです。

1羽の猛禽(種名不詳)が飛来したようで、林縁の低い灌木に止まってキョロキョロと辺りを見回しています。(画面の赤丸) 
私にはモノクロ映像から猛禽の種類を見分けられなくて残念ですが、後日にもまた登場します。(映像公開予定) 

やがて、ヘビ(種名不詳)が1匹アナグマが掘った古い巣穴Rlから外に這い出てきたのでびっくりました。 
どうやら、さっき鳥たちに集団モビングされて逃げ出した蛇のうち1匹がいつの間にか戻ってきたようです。 
ヘビは変温動物の爬虫類ですから、ヘビが単独でいくら活発に動き回ってもトレイルカメラのセンサーは反応しません。
温血動物(恒温動物)の鳥や哺乳類と同時に現れたときにしかヘビの行動は記録されないことになります。 
(実際、このヘビが木から降りるシーンは撮れていませんでした。)

等倍速ではヘビの動きが緩慢で分かりにくいので、まずは5倍速の早回し映像でご覧ください。(@1:17〜1:30) 
セットの広場を蛇行して横切ると、林縁に生えた細い灌木(樹種不明)をスルスルとよじ登り始めました。 
樹上に鳥の巣を探して求めているのかな? 
木登りする蛇を見るのは、これが2回目です。 
関連記事(11年前の撮影)▶ アオダイショウの木登り 


こんなに低い止まり木にじっとして居る猛禽を見るのは、珍しい気がします。
この猛禽はおそらく、カラスの大群にモビング(擬攻撃)されて林内に逃げ込み、ほとぼりが冷めるまで身を潜めているのでしょう。 
枝葉が鬱蒼と生い茂った二次林の低層に隠れると、上空を飛ぶカラスの目からは見えなくなるようです。
この猛禽が近くで動き回るヘビに飛びかかって捕食しないのが不思議でした。 
おそらくヘビは猛禽の死角に入り、見えてないようです。
それともカラスに追われる身の猛禽にしてみれば、ヘビを狩るどころではないのかもしれません。 (下手に動くとカラスに居場所がばれてしまう。)
あるいは、ニホンマムシGloydius blomhoffii)など危険な毒蛇を忌避しているのかな? 
もし森の小鳥たちがこの猛禽を見つけたら、ヘビに対するのとは別の鳴き方で警戒声を発して猛禽への激しいモビングを始めるはずですが、まだ誰にも見つかっていません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳥の鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


 

↑【おまけの動画】
『【永久保存版】シジュウカラ語を一撃で理解できる最強の動画』by ゆる言語学ラジオ 

シジュウカラの言語研究で名を挙げた鈴木俊貴先生が一般人にも分かりやすく直々に解説してくれています。 
シジュウカラがジャージャー♪と鳴くのは、「天敵の蛇だ!」という意味です。 
これを聞くと仲間の鳥は(シジュウカラに限らず)一斉に集まって地上のヘビを探します。 
ちなみに、シジュウカラの雛は親鳥の警戒声「蛇だ!(ジャージャー♪)」を聞くと巣内から慌てて飛び出すらしい。 
これは学習によらない本能行動なのだそうです。 


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2024/04/11

枯れたミズキで木登りするコゲラと地上で採食するシジュウカラの混群【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年7月下旬・午後14:25頃・気温32℃ 

ニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地を自動センサーカメラで見張っていると、暑い昼下がりに小型の啄木鳥コゲラDendrocopos kizuki)が登場しました。 
画面の左端に伸びた細い木は、立ち枯れして樹種がわからないのですが、おそらくミズキです。 
巣穴周辺の樹木が次々と弱っていくのは、地中にアナグマが深い巣穴を掘りまくって根を傷つけるせいだと思います。
アナグマ家族の排泄物で土壌が富栄養化するために周辺の樹木が枯死するのかもしれませんが、私はアナグマのトイレ(溜め糞場)を巣穴の近くで見つけたことはありません。

そのミズキの枯木でコゲラが幹に止まったまま一旦下に降りてから、しばらくすると木登りで戻ってきました。 
朽木内に潜む虫を探して捕食するのでしょう。

その間、画面の右下隅でシジュウカラParus minor minor)が地上で採食しています。 
もう1羽のシジュウカラが飛来すると、2羽で低い止まり木をあちこち飛び回って姿を消しました。
カラ混群にコゲラも参加していることがよくあるので、今回もその1例だったのでしょう。

2024/04/09

スズメの死骸(野鳥):ロードキル

2023年7月下旬・午後15:05頃・晴れ 

郊外の住宅地を抜ける車道でスズメPasser montanus)の死骸が路肩に転がっていました。 
損傷が激しく、赤い肉や内臓が露出しています。 
飛んでいるときに対向車に衝突し、その後で後続車に轢かれたのでしょうか? 
スズメのロードキルを見つけたのは初めてです。 
それとも、スズメを営巣地で狩ったカラスが獲物を持ち去る前に落としてしまったのですかね? 



死肉食性の昆虫はまだハエ1匹も死骸に来ていませんでした。 

残念ながら、骨格標本を作るには状態が悪すぎます。 
スズメの死骸を食べに来る掃除屋(カラスなど屍肉食性のスカベンジャー)を観察するために、どこか落ち着いた場所に亡骸を移動させてからトレイルカメラで監視するのも面白そうです。 
しかしこの日はあいにく、死骸を持ち帰るためのビニール袋や容器を何も持ってきてなかったので、泣く泣く諦めました。 
運用しているトレイルカメラの台数が足りないという事情もありました。 


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2024/04/05

アナグマの旧営巣地に来て採食する野鳥たち:シジュウカラ、キジ、キジバト【トレイルカメラ】

 

2023年7月中旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)家族が転出した後の旧営巣地(セット)で昼間にさまざまな野鳥が登場しました。 

シーン0:7/7・午後16:21(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の状況です。 
トレイルカメラ旧機種のおかしな癖で、これ以降は昼間にフルカラーで撮れなくなってしまいます。 


シーン1:7/12・午前8:00頃(@0:03〜) 
シジュウカラParus minor minor)らしき小鳥の群れが散開してあちこちで採食していました。 
右奥の灌木林内でキジPhasianus versicolor)が採食しながら、ゆっくりうろついています。 
キジの緩慢な動きが分かりにくいので、初めに5倍速の早回し映像でご覧ください。 
その後は等倍速でリプレイ。 


シーン2:7/12・午前8:52(@1:16〜) 
手前の細い枝に止まって羽繕いしていたシジュウカラが左へ飛び去りました。 
奥の地上では別個体のシジュウカラがアナグマの掘った巣穴Rl付近を啄んでいます。 

巣口Rに誘引されてずっと飛び回っている昆虫は、ハエやキイロコウカアブなどでしょう。 
アナグマ家族が転出した後も何か野生動物が巣穴Rに住み着いていることが、これらの双翅目の存在によって示唆されます。 
トレイルカメラの監視映像では、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)がときどき出入りしています。 


シーン3:7/13・午前11:00頃(@2:13〜) 
画面の左端で巣口Rから伸びる灌木(マルバゴマキ)に止まっていた野鳥はキジバトStreptopelia orientalis)でした。 
初めは尾羽しか見えてなかったのですが、止まり木で向きを変えてくれると、首筋に特徴的な鱗模様がありました。 
強く湾曲したマルバゴマキの枝を伝い歩き、巣口Rに近づいています。 
地上に飛び降りそうなところで、録画が終わってしまいました。 

それとは別に、奥の林縁の地上でシジュウカラらしき小鳥が採食しています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2024/04/02

死んだカラスの羽根に群がるシデムシの幼虫

2023年7月上旬・午後12:20頃・晴れ 

平地のスギ防風林の林床にタヌキなどが歩く獣道が形成されています。 
定点観察のためにホンドタヌキの溜め糞場phから溜め糞場wbcへ獣道を辿って歩いていると、腐りかけたカラスの死骸が獣道の真ん中に転がっていました。 
骨も肉もほとんど残ってなくて、数枚の黒い羽根だけでした。 
頭部が無いとカラスの種類(ハシブトガラスかハシボソガラスか)を見分けることが出来ません。 
おそらく死肉食性の野生動物が死んだカラスをどこかで見つけ、死骸を運んでいく途中で落とした羽根なのでしょう。
カラスも死肉食の掃除屋ですけど、仲間の死骸を共食いすることはあるのでしょうか?
 
通い慣れた獣道にある日突然現れたので、ここで死んだカラスが生物分解された訳ではありません。
スギ林をねぐらとするカラスが死んで、樹上で腐った死骸の一部が地面に落ちたという可能性も考えられます。

腐りかけたカラスの羽根に、黒くて三葉虫のような体型をしたシデムシ類の幼虫が群がっていました。 (種名不詳)
落枝を使って羽根を裏返してみてもシデムシ成虫の姿がなかったので、私には幼虫の種類を見分けられません。
近くの溜め糞場でよく見かけるクロボシヒラタシデムシOiceoptoma nigropunctatum)の幼虫ですかね?
他には微小なハエも来ていました。 

鬱蒼としたスギ林の中は日差しが遮られて薄暗いのに、かなり蒸し暑い日でした。 
写真の後で動画も撮ろうとしたのですけど、先を急ぐ用事があって焦っていた上にあまりの暑さで頭がボーッとしていた私は動画撮影が雑になってしまいました。
不用意に近づいたら、シデムシの幼虫は散り散りに素早く逃げてしまいました。


【アフィリエイト】
・舘野鴻『しでむし

全景写真の中央の上下に獣道が走る。

2024/03/22

水田の畦道を闊歩するキジ♂(野鳥)

 

2023年7月上旬・午後12:55頃・晴れ 

私が水田の農道を歩いていると、すぐ横の畦道に潜んでいたキジ♂(Phasianus versicolor) が慌てて走り去りました。 
少し離れて落ち着くと、草刈りされた畦道をキョロキョロしながら歩き去ります。 
道中でときどき採食しながら、隠れ家としているヨシ原の方へ向かっているようです。 

ヨシ原の端に達すると立ち止まり、背伸びして周囲を見渡しました。 
てっきり縄張り宣言の母衣打ちをするかと思いきや、再び前傾姿勢で歩き始めました。 
繁殖期が終わるともう鳴かなくなるのでしょう。 
結局ヨシ原には逃げ込まず、畦道から横の水田に降りて採食を始めたようです。 

稲が青々と育つ田んぼでカラフルなキジ♂はよく目立ちます。 
私の好きな被写体の一つなので、見つけると取りあえずカメラを向けてしまいます。 

【アフィリエイト】日本の美国鳥「雉」(キジ)

2024/02/28

川を遡上しながら岸辺の虫を捕食するカルガモ幼鳥の群れと付き添う親鳥♀(野鳥)

 



2023年6月中旬・午後14:15頃・晴れ 

岸辺の幼鳥を見守りながら石垣の護岸で休んでいたカルガモ♀(Anas zonorhyncha)にようやく動きがありました。 
首を前方に伸ばしながら両翼を広げ、欠伸をしながらストレッチ運動をしました。 
カラスと違って、カルガモは成鳥になっても口内はピンク色です。 

そのまま親鳥♀は入水し、川面を上流へ向かって遡上し始めました。 
5羽の幼鳥も母親♀について行きます。 
♀を先頭に雛は2列縦隊になりました。 
おそらく水中でもスリップ・ストリーム効果があり、非力な雛たちは親鳥の後ろについて泳ぐ方が流水から受ける抵抗が少ないのでしょう。 

親鳥♀に引率されたカルガモの家族群は、街なかを流れる川を斜めに渡り、雑草の生い茂る対岸へ辿り着きました。 
幼鳥たちは岸辺を遡上しながら、ヨシ群落に潜む虫を次々に見つけて捕食し始めました。 
目の前に垂れ下がるヨシの葉に素早く飛びついて虫を捕食したり、水面を猛然とダッシュして獲物(落水した虫や水生昆虫)を食べたりしています。 
もっとズームインしてスーパースローで撮らない限り、獲物の種類を見分けるのは難しそうです。
幼鳥は獲物を求めて、雑草の生い茂る中州に上陸することもありました。 

親鳥♀は幼鳥5羽を先に行かせ、自分は殿しんがりを務めるようになりました。 
自分が先陣を切ると、幼鳥の餌となる獲物がどんどん逃げてしまうのを知っているのでしょう。 
幼鳥たちが流れの速い川の中央部に行かないよう、♀は川の内側に位置取りして幼鳥をガードしながら川を遡上します。 
母親♀自身は採食せずに、幼鳥の安全を見守るだけです。 

採食中に親子で鳴き交わす鳴き声は聞き取れませんでした。 
結構人馴れしたカルガモのようで、私が対岸から見下ろすように動画を撮り続けても♀は警戒しませんでした。 
(離れた位置でじっと動かずに撮影する私が人畜無害と分かってからようやく♀は入水したのかもしれません。)
川の水は濁りが少なく、遡上する♀が私の真下に来ると色鮮やかな(オレンジ色の)水かきの動きが見えるようになりました。

親鳥♀に引率されたカルガモ幼鳥群の捕食シーンをしっかり観察できたのは、意外にも今回が初めてかもしれません。


2024/02/22

川岸でカルガモの雛5羽を見守る♀(野鳥):羽繕い・羽ばたき練習・ストレッチ運動

 

2023年6月中旬・午後14:10頃・晴れ 

街なかを流れる川の岸辺でカルガモAnas zonorhyncha)の親子群を見つけました。 
手前から奥に向かって流れる川の岸近くの浅瀬で5羽の雛が集まり、各々が羽繕いしています。 
そこは幼い雛でも立てるほどの浅い水深です。 
羽繕いの合間にときどき立ち上がって素早く羽ばたくのは、飛翔筋を鍛えるための運動かもしれませんが、カルガモ成鳥でも見られるように、羽繕いの後のルーチンと思われます。 
それから、短い翼を伸ばしたり、片足立ちになって後脚を伸ばしたりして、ストレッチ運動するときもあります。 
水かきのついた足で体の痒い部位を掻く行動も見られました。 
身だしなみを整えると、首を曲げて自分の背中の羽毛に差し込み、休息体勢になりました。
欠伸をしている雛もいます。 

その間、親鳥♀だけが石垣の護岸に上陸して佇み、プールの監視員のように油断なく5羽の雛を見守っています。 
黒い過眼線のおかげで、♀がどこを見ているのか分かりにくいのですが、横目で私を警戒しているようです。 

1羽の雛が母親♀の元へ行こうとしても、石垣の護岸を登れません。 
♀の足元で石垣の隙間を啄んでいるのは、小さな虫を捕食しようとしているのでしょう。 
川面にはアメンボ(種名不詳)が滑走していますが、カルガモの雛たちは捕食しようとせず見送りました。 

兄弟姉妹の群れから1羽だけ離れていた雛鳥が川に戻って嘴を川の水に浸し、羽繕いを始めました。 


2024/02/18

トビ(野鳥):謎の背面飛行

 

2023年6月中旬・午前11:50頃・ くもり

里山で山腹の上空を低く飛び去るトビMilvus migrans)を何気なく動画に撮ったら、興味深い行動を披露してくれました。 
滑空と羽ばたきながらの巡行飛行を交互に繰り返してから、急に空中でクルッと裏返しの体勢になりました。 
背面飛行は長く続かず、すぐに正常飛行に戻りました。 
近くに営巣木がありそうだと予想しているのですけど、飛び去るトビをいつも見失ってしまい、突き止められません。 

トビは図体ばかり大きくて、帆翔など不器用な飛び方しかできないというイメージがあります。
こんな器用な飛び方をするトビを初めて見ました。 
山腹の上昇気流が急に乱れて失速したようには見えず、意図的に背面飛行になったようです。 
カラスの群れにモビング(擬攻撃)されて逃げている訳ではなく、単独で飛んでいました。 
求愛のためのディスプレイ飛翔だとしたら、もっと目立つ高度で披露するはずです。

背面飛行を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:29〜) 
同時に1.5倍に拡大しました。 
翼下面にあるトビ特有の斑紋が見えるように、逆光補正してあります。 
トビは裏返って急降下すると、ハリギリ(別名センノキ)高木の樹冠の枝葉に足が一瞬触れていました。 
通過後にハリギリの葉が大きく揺れています。
樹上に着地するなら、もっと減速するはずです。
どうやら、ハリギリの葉の上に止まっていた昆虫など何か小さな獲物を見つけて、通りすがりに素早く狩ったようです。 
直後のトビの足に注目しても、鉤爪で何か獲物を掴んでいるようには見えませんでした。 
獲物が小さ過ぎて見えないだけなのか、それとも狩りに失敗したのか、不明です。
謎の背面飛行は、獲物に狙いを定めて咄嗟に急降下するための旋回運動だったのでしょう。
この特殊な飛び方の正式名称をご存知の方がいらっしゃいましたら、教えてください。

トビと言えば死肉食性の掃除屋(スカベンジャー)というイメージがあります。


ハリギリ高木の葉の上に小動物の死骸があるとは考えにくいので、生きた虫を狩ろうとしたと思われます。
その点でも、珍しい事件簿でした。

2024/02/13

笹薮のタヌキ溜め糞場で虫を探すウグイス?【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年4月上旬


笹薮が生い茂る河畔林にあるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場rpを自動撮影カメラで見張っていると、夕方に小鳥が登場しました。 


シーン1・4/6・午後15:30・(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
オニグルミ大木の下にこんもりと巨大な溜め糞場rpがあります。  


シーン2・4/9・午後17:25頃・晴れ (@0:05〜) 
画面の赤丸に注目してください。 
笹藪の奥から現れた小鳥が林床をピョンピョン跳んで移動(ホッピング)し、溜め糞rpの上を横切りました。 
気温がまだ低いこの時期はハエの幼虫(蛆虫)や糞虫など獲物となる虫は居なかったようで、左に素通りしました。 

この時期はウグイス♂(Horornis diphone)がホーホケキョ♪とさえずる鳴き声がこの地点でよく録音されていたので、今回の小鳥はおそらくウグイスではないかと思うのですが、定かではありません。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
旧機種のトレイルカメラには奇妙な癖があって、明るい日中の映像を撮ると画面全体にピンク色のフィルターがかかることが多く、しかもそれが点滅するのです。 
あまりにも見苦しいので自動色調補正して、騙し騙し使っています。 
新機種のトレイルカメラに少しずつ買い替えようとしているのですけど、せっかく買った新機種の方が先に壊れてしまいます。
堅牢性の高い旧機種をなかなか引退させられずに、仕方なく使い続けるはめになっています。 


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2024/02/07

白鳥の北帰行(冬の野鳥)

 

2023年3月下旬・午前9:10頃・晴れ 

雪解けが進む田園地帯で数日前まで採食していたコハクチョウの大群が忽然と居なくなっていました。 
田んぼの餌(落ち穂など)を食べ尽くして、餌場を変えたのでしょうか? 

刈田の上空から白鳥の鳴き声がするので見上げると、白鳥の群れが見事なV字編隊を組んで北に飛び去るところでした。 
群れの個体数を数えてみると、計20羽と大きな群れでした。 
ちょうど私の頭上を通り過ぎたので、飛び去る白鳥を見送るために動画を撮りながら振り返りました。 (白鳥が旋回した訳ではありません。) 
北へ向かって飛び去ったので、日本での越冬を無事に終えた白鳥がシベリアなど北の繁殖地へ帰るところなのかもしれません。 

飛びながら散発的に鳴き交わしています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
鳴き声を声紋解析すれば、オオハクチョウかコハクチョウか識別できるかな? 
渡りの際に2種の白鳥が混群の状態で編隊飛行することは無いと思われますが、どうやって確かめたら良いでしょうか?

2024/02/03

雪解け田んぼに集まるコハクチョウ大群の諸活動:採食・飲水・羽繕い・昼寝・小競り合い【冬の野鳥:4K動画】

 

2023年3月下旬・午後15:10頃・晴れ 

早春の田んぼにコハクチョウCygnus columbianus bewickii)の大群が散開していました。 
あまりにも個体数が多いので、どの個体の行動に注目すべきか、目移りしてしまいます。(計何羽が登場するか数えてみる?) 
採食したり(落ち穂拾い)、雪解け水を飲んで喉を潤したり、羽繕い、昼寝など各々がのんびり過ごしています。 
近くの舗装路を車や自転車が通りかかっても、白鳥は逃げようとしません。 
この大群の中には首輪を装着した個体は見つけられませんでした。 

採食中に群れが混み合ってくると、たまに小競り合いが勃発します。 
畦道から隣の雪田に下りた個体が、目の前を横切ろうとした別個体を邪険に追い払いました。(若鳥同士の小競り合い @2:00〜) 
嘴でつつかれそうになった相手は反撃せずに、慌てて逃げて離れました。 
その左では、別個体が雪田で片足立ちのまま採食しています。 
冷たい雪解け水に浸かった足がしもやけや凍傷にならないように、片足ずつ交互に持ち上げて温めているのでしょう。 

せっかくカメラを三脚に固定して高画質の4K動画で撮っても、雪解けの進む刈田から陽炎が絶えずゆらゆらと立ち昇っています。
もっとシャープな映像を撮るには、気温の低い早朝に撮影する必要がありそうです。

2024/02/01

強風の日にウィンドサーフィンや掴み合いの空中戦を楽しむハシボソガラスの群れ(野鳥)

 

2023年6月上旬・午後15:15頃・晴れ 

山麓の農村部にそびえ立つ2本のスギ(杉)高木の梢からハシボソガラスCorvus corone)の群れが繰り返し飛び立っていました。 
晴れているものの強風が吹き荒れる日で、樹上のカラスは軽く飛び上がると翼の角度を少し変えるだけで急上昇したり急降下することが可能です。 
隣の木にふわりと飛び移りました。 
4羽のカラスが強い逆風を利用してウィンドサーフィン(風乗り遊び)を楽しんでいるようです。 

樹冠に止まった個体がお辞儀をしながら鳴いていますが、風切り音がうるさくて聞き取れません。 
鳴き声が聞こえなくても、鳴き方の姿勢だけでハシボソガラスと分かります。 

杉の木から相次いで飛び上がった2羽が空中で互いに追いかけっこを始めました。 
強風で流されてしまうスリルが楽しいのでしょう。 
元の止まり木に戻るのも大変で、強風に逆らって必死で羽ばたいています。 

強風下の空中戦を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:20〜) 
空中で互いに足で蹴り合ったら絡み合ってしまい、きりもみ状態で落ちていきます。 
地上に墜落する寸前で離れました。 
まるで本で読んだことのある猛禽類の求愛行動みたいです。 

空中戦も含めて遊びの行動だと私は解釈しましたが、止まり木を巡る本気の縄張り争いだった可能性もありますかね? 
スギ樹上に塒入りするにはまだ早い時間帯でした。 


関連記事(2、7、10年前の撮影)▶  

2024/01/24

田植え後の水田で採食するカルガモ(野鳥)

 

2023年6月上旬・午前10:35頃・晴れ 

田植えの済んだ水田に1羽のカルガモAnas zonorhyncha)が飛来、着水しました。 
(映像はここから。) 
ときどき嘴を開閉して鳴き声を発しているようですが、風が強い上に遠くて聞き取れません。 
仲間を呼んでいるのでしょうか? 
(私の見る限り、周囲にカモ類は全くいないようです。) 

しばらくすると、田んぼの水面を遊泳しながら嘴を水中に突っ込んで採食を始めました。 
採食の合間にもときどき鳴いています。 

やがて、キジ♂(Phasianus versicolor)が母衣打ちをする絶叫♪がケンケーン♪と辺りに響き渡りました。(@1:10〜) 
縄張りを宣言するキジ♂の声量は圧倒的です。 

稲作で除草剤や殺虫剤をなるべく使わないようにする有機農業にアイガモ農法という試みがあります。 
私は未だ実際に見たことはありませんが、アイガモの雛鳥や若鳥を田植え後の水田に放ち、自由に遊泳・採食させることで、雑草や害虫の発生を抑えることが期待できます。 
アイガモの糞はそのまま水田の肥料となり、育ったアイガモは鴨肉として食べる、という一石二鳥どころか、三鳥、四鳥もあるアイデアです。 
しかし手間の割には肝心の除草効果が安定しないなどの課題が浮かび上がってきたそうです。 

水田で採食する野生のカルガモの数が多ければ、アイガモ農法と同じ原理で除草効果が期待できます。
しかし、野鳥は自由気ままに飛び去ってしまうのが問題です。
(だから合鴨農法では飛べない雛や若鳥を使うのです。)
実は今回、カルガモが採食する田んぼの隣の区画では、最先端のアイガモ・ロボットが黙々と稼働していました。 


2024/01/22

赤い首輪で標識されたコハクチョウが雪解け田んぼで採食【冬の野鳥:10倍速映像】

 



2023年3月下旬・午後15:45頃・くもり 

早春の雪解け田んぼに集結して落ち穂拾いしているコハクチョウCygnus columbianus bewickii)の大群を撮影した動画を見直すと、赤い首輪を装着した個体が混じっていました。
コハクチョウは、北極圏の繁殖地と日本の越冬地を毎年行き来する渡り鳥です。 
渡り行動を研究するために、一時捕獲した個体に首輪や足輪を付けて放鳥するプロジェクトが続けられています。 
標識された鳥を見つけたら、世界中のバードウォッチャーが報告することになっています。 
撮影中に気づいていれば、この標識個体を重点的に観察したのに、残念です。 
微速度撮影中の私は三脚を立てて画角を決め録画を始めた後はひたすら寒風に耐えるだけで、何が撮れているかチェックしてませんでした。
長撮りする際はカメラの電池を節約するために、液晶画面(バックモニター)の表示をオフにしていたのです。


動画を拡大してみると、プラスチックの赤い首輪に白い文字で「C48」または「C4B」と書いてあります。 
 「標識コハクチョウ名簿」サイトで調べると、「首輪-赤C46」および「首輪-赤C48」が登録されていました。 
目撃情報から、おそらく「首輪-赤C48」だろうと判明しました。 
この個体は2年前の2021年8月1日にロシアの北極海に面するチャウン湾で標識されていました。
標識時には若鳥だったのに、2年後にはすっかり成鳥になっています。 
渡りの途中でも日本各地で何度か目撃されています。 
どうやら新潟県で越冬しているらしく、ここ山形県や北海道を経由してロシアに渡去していました。 
近くの最上川を集団塒として山形県内で越冬する個体群が餌場に通っていた訳ではありませんでした。

地道な個体標識プロジェクトの強み・凄みをまざまざと実感しました。
白鳥の大群を漠然と眺めているよりも解像度が格段に上がり、特定の個体の暮らしぶり(生活史)が浮かび上がってきます。 
個人的には、どうしても白鳥にGPSやアクションカメラ(GoProなど)を装着して移動ルートの詳細なデータを取りたくなります(バイオロギング)。

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